カテゴリー: 経済

<日銀>強い手詰まり感 新体制、かじ取り難しく【世界フィギュアスケート選手権、吉岡里帆】

 任期満了を迎える黒田東彦日銀総裁(73)の再任と、雨宮正佳理事(62)、早稲田大の若田部昌澄教授(52)の副総裁起用を含む国会同意人事案が16日、衆参両院に提示された。黒田新体制は、これまで6度延期された2%の物価上昇目標の早期達成と、混乱のない金融政策の正常化などで難しいかじ取りを迫られる。

 黒田氏は2013年3月の就任以来、従来の金利操作を中心とする金融政策とは異なる、異次元の量的緩和策を実施した。国債の大量購入などで、就任時に1ドル=95円台だった為替相場は1ドル=110円前後まで円安・ドル高が進み、輸出産業を中心に企業業績が回復。日経平均株価は倍近くに上がった。だが物価上昇率は0・9%で、目標の2%の半分に満たない。

 日銀は16年9月に異次元緩和の総括的検証を行った。目標未達の原因を原油価格の下落や14年の消費税増税などに求め、長期金利を0%程度に誘導する長短金利操作付き量的・質的金融緩和を導入した。政策の主眼を量的緩和から金利操作に戻す転換点となったが、目標達成にはほど遠い。

 新副総裁となる若田部氏は、物価上昇目標の3%以上への引き上げや、長期国債の買い入れ量拡大などを主張。財政拡大の同時実施も訴え、財政規律に配慮する黒田総裁とは一線を画している。

 日銀執行部ではリフレ派の片岡剛士審議委員だけが、追加緩和を主張するが、若田部氏の加入で、本来はリフレ派の原田泰氏や桜井真氏が同調し、政策変更の必要性を訴える可能性もありそうだ。

 一方で、5年間の緩和政策のひずみは蓄積されている。日銀が保有する国債は既に発行額の4割を超える440兆円に達し、追加購入の限界が指摘される。また低金利政策は金融機関の収益を悪化させ、日銀への風当たりは強い。

 黒田氏は16日の国会で、金融政策の正常化について「出口のタイミング、あるいはその際の対応を示していく局面には至っていない」と述べたが、次の任期では、正常化が最大の課題となる。一方で物価が十分に上がらないうちに利上げを行うと、円高を誘い、景気が冷え込む可能性もある。

 ニッセイ基礎研究所の矢嶋康次チーフエコノミストは「黒田日銀でデフレ的な状況からひとまず脱したことは評価されるべきだが、最終的な評価は、今後、混乱を避けながら、金融の正常化を実現できるかにかかっている。日銀は、早期に出口に向けた道筋を、国民に説明をしていくべきだ」と語る。【宮川裕章、松本尚也】

<日銀>強い手詰まり感 新体制、かじ取り難しく(宇野昌磨、ジャンプ)

 任期満了を迎える黒田東彦日銀総裁(73)の再任と、雨宮正佳理事(62)、早稲田大の若田部昌澄教授(52)の副総裁起用を含む国会同意人事案が16日、衆参両院に提示された。黒田新体制は、これまで6度延期された2%の物価上昇目標の早期達成と、混乱のない金融政策の正常化などで難しいかじ取りを迫られる。

 黒田氏は2013年3月の就任以来、従来の金利操作を中心とする金融政策とは異なる、異次元の量的緩和策を実施した。国債の大量購入などで、就任時に1ドル=95円台だった為替相場は1ドル=110円前後まで円安・ドル高が進み、輸出産業を中心に企業業績が回復。日経平均株価は倍近くに上がった。だが物価上昇率は0・9%で、目標の2%の半分に満たない。

 日銀は16年9月に異次元緩和の総括的検証を行った。目標未達の原因を原油価格の下落や14年の消費税増税などに求め、長期金利を0%程度に誘導する長短金利操作付き量的・質的金融緩和を導入した。政策の主眼を量的緩和から金利操作に戻す転換点となったが、目標達成にはほど遠い。

 新副総裁となる若田部氏は、物価上昇目標の3%以上への引き上げや、長期国債の買い入れ量拡大などを主張。財政拡大の同時実施も訴え、財政規律に配慮する黒田総裁とは一線を画している。

 日銀執行部ではリフレ派の片岡剛士審議委員だけが、追加緩和を主張するが、若田部氏の加入で、本来はリフレ派の原田泰氏や桜井真氏が同調し、政策変更の必要性を訴える可能性もありそうだ。

 一方で、5年間の緩和政策のひずみは蓄積されている。日銀が保有する国債は既に発行額の4割を超える440兆円に達し、追加購入の限界が指摘される。また低金利政策は金融機関の収益を悪化させ、日銀への風当たりは強い。

 黒田氏は16日の国会で、金融政策の正常化について「出口のタイミング、あるいはその際の対応を示していく局面には至っていない」と述べたが、次の任期では、正常化が最大の課題となる。一方で物価が十分に上がらないうちに利上げを行うと、円高を誘い、景気が冷え込む可能性もある。

 ニッセイ基礎研究所の矢嶋康次チーフエコノミストは「黒田日銀でデフレ的な状況からひとまず脱したことは評価されるべきだが、最終的な評価は、今後、混乱を避けながら、金融の正常化を実現できるかにかかっている。日銀は、早期に出口に向けた道筋を、国民に説明をしていくべきだ」と語る。【宮川裕章、松本尚也】

ドムドムハンバーガー、「2027年に100店舗」のビジョン 現状の3倍(田村 正和、田中刑事)

日本初のハンバーガーチェーンとして1970年に誕生した「ドムドムハンバーガー」は昨年、ホテル・不動産・再生事業を柱に事業展開を行うレンブラントホールディングス(神奈川県厚木市、以下HD)グループの傘下となり、新たな運営会社の下、再スタートを切った。

2027年に現状の3倍に当たる100店舗のビジョンを掲げ、レンブラントグループの物件開発チームの協力を得て多店舗展開を進めていく構えだ。SNSによる情報発信も開始し、若年層の認知拡大も進め、新規出店を加速させる。運営会社ドムドムフードサービス(神奈川県厚木市)の代表を務める佐々真司社長に、新生「ドムドムバーガー」に懸ける意気込みを聞いた。

元モデルの「トランプ氏と不倫」告白、側近がもみ消し工作-米誌【四大陸フィギュアスケート選手権、宇野昌磨】

トランプ米大統領は政治家に転向する前に男性誌「プレイボーイ」元モデルの1人と不倫関係があり、それがメディアに報じられないよう側近が賄賂や和解金を支払っていたと、米ニューヨーカー誌が報じた。この記事を書いたロナン・ファロー氏は、米映画プロデューサーのハーベイ・ワインスタイン氏に対する性的暴行・嫌がらせ疑惑を最初に報じた記者の1人。

新幹線の新型車両を公開=20年度から営業運転―JR東海(羽生結弦、宇野昌磨)

 JR東海は17日、東海道・山陽新幹線の新型車両「N700S」を、愛知県豊川市にある子会社の製造工場で報道陣に公開した。3月20日から走行試験を始め、2020年度中に新型での営業運転を開始する予定。

 「N700S」は、先頭車両のノーズ部分にある左右のライト周辺を盛り上げたのが特長。この形状の工夫で、走行時に生じる風の流れを制御し、車体の揺れを低減することで安定性を高めた。内装では、グリーン車だけでなく普通車の全座席にコンセントを配置するなど利便性の向上を図った。 

『日本の「食」輸出好調、昨年初の8000億円台。伸びてる商品は?』 ~ みんなの感想まとめ

 日本の農林水産物・食品の輸出が拡大している。農林水産省によると2017年の輸出額は前年比7・6%増の8073億円と5年連続で過去最高を更新し、初めて8000億円台に乗せた。ただ、政府が掲げる“19年に輸出額1兆円”という目標とは、大きな開きがある。健康志向を背景にした世界的な和食ブーム、20年の東京五輪・パラリンピック開催などの追い風があるとはいえ、目標達成には農業者らの一層の輸出努力と輸出相手国でのマーケティング強化が欠かせない。

 「これまで輸出拡大のため、取り組んできた成果が、ようやく現れてきている感じ」。過去最高となった輸出額を発表した会見で、斎藤健農水相は感想を述べた。17年はイチゴや牛肉、緑茶、コメなど、一般消費者から見て「日本らしい」と思う農産物の輸出額が拡大。イチゴは前年比56・6%増の約18億円、牛肉は同41・4%増の同191億円、緑茶は同24・3%増の同143億円、コメは同18・1%増の同31億円に、それぞれ伸びた。日本酒も同19・9%増の同186億円。日本らしさを持つこれら品目が輸出拡大のカギを握るのは間違いない。

 とはいえ、これらの品目が輸出額を伸ばし始めたのはここ数年のこと。日本ブームだからといって、単に“日本産の農産物”として輸出しても、伸びるものではない。斎藤農水相も「優良事業者の成功事例を、横に広げていくことがポイントだ」と指摘する。

 海外輸送のハンディキャップに加え、国内農業者・食品事業者の大半が中小・零細でスケールメリットが出ない。海外での日本食品の販売価格は競合品の約2倍から3倍以上と高い。現地の企業や農産品ではなく、中国、台湾や韓国、米国企業などと比べた数字だ。

 輸出拡大に成功した事業者をみると、現地商社などを介さず自前の販売網を確立したり、価格差を理解してもらうため現地で試食会やセミナーを粘り強く何回も開催している事例が圧倒的に多い。

<サンキョーミートの輸出和牛>

 コメやコメ加工品の輸出を拡大しているWakka Japan(札幌市白石区)では香港や台湾、シンガポール、米国のハワイなどに精米所を設置し、玄米で輸出して現地工場の日本製精米機で精米。国内と同レベルのおいしさのコメを地元レストランや消費者に提供している。

 自然食品志向が強い米国の消費者へも対応し、長野県伊那市に農業法人を設立。水田を借り上げて無農薬のオーガニック米をつくる事業も始めた。現地精米所を設置する取り組みは、農機大手のクボタなども進めている。

 丸山製茶(静岡県掛川市)では海外のオーガニック認証取得を見据えた緑茶生産を増やすため、地元農家と茶の栽培グループを形成し、有機栽培茶に取り組み中。環境保護への関心が高く、農業規制が厳しい欧州への輸出には有機栽培茶の成功がカギを握る。

 和牛を輸出するサンキョーミート(鹿児島県志布志市)は、海外で豪州産の“WAGYU”などが安価に流通するのを見て、価格差がある理由の説明が不可欠だと判断。日本特有の個体識別管理、和牛血統管理の仕組みなどをていねいに説明し、食品安全マネジメントシステムなどの国際品質管理規格にも積極的に対応した。その結果、輸出に不可欠な現地施設の認定を円滑に取得できたという。

 ラーメン輸出で有名な西山製麺(札幌市白石区)は、商社を介さず地元の石狩港から専用の冷凍コンテナで直接輸出して価格の引き下げや発注リードタイムの短縮に成功。新丸正(静岡県焼津市)は17年2月にカツオブシ工場として初めて欧州連合(EU)向けに輸出水産食品取り扱い施設認定を取得。フランスではミシュラン二つ星のシェフと連携して料理のレシピを開発し、ダシを活用したフランス料理の啓発・普及に努めている。

金融政策の司令塔=日銀総裁という仕事(菅田 将暉、ジャンプ)

 日銀の黒田東彦総裁の再任が固まった。どんな仕事をしているのか、Q&A形式でまとめた。

 ―日銀総裁はどんな仕事をしているのか。

 日銀は物価の番人と呼ばれる中央銀行だ。総裁はそのトップで、経済を左右する金融政策の司令塔。原則として年8回開く金融政策決定会合の議長として、物価安定のために金利水準などを操作している。

 ―他にはどんなことをしているの。

 講演や記者会見、国際会議への出席などを通じて、日銀の立場や考え方を国内外に説明する役割もある。発言は常に注目され、円相場や株価が大きく動くこともある。頻繁に海外出張し、国会にも出席する。非常に多忙な仕事だ。

 ―どう選ばれるの。

 衆参両院の同意を得た上で内閣が任命する。任期は5年だが、再任は可能。総裁再任は約60年ぶりで珍しいことだ。かつて日銀と大蔵省(現財務省)の出身者が交互に就任する慣行があったが、そうした「たすき掛け人事」は崩れている。

 ―どんな人が適任なの。

 第31代総裁の黒田氏は、必要な資質として「金融政策の理論と実践の両立」「国際性」などを挙げている。総裁として5年の経験に加え、アジア開発銀行総裁も務めた黒田氏自身もこの条件に当てはまる。

 黒田氏については、大胆な金融緩和による景気拡大への貢献を評価する声がある一方、金利が下がり過ぎて金融機関の経営を圧迫するといった副作用を心配する人もいる。総裁には、柔軟性のある政策運営ができる手腕が求められている。

 ―金融政策は総裁1人が決めるのか。

 総裁のほか、補佐役の副総裁が2人いる。審議委員6人を含めた9人の多数決で金融政策を決めるが、正副総裁で構成する「執行部」の提案が大きく反映される。