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平昌五輪「犬をより良く扱って!」 異例の訴え 銅メダルのオランダ選手【中村 憲剛、ハリー杉山】

 21日行われた平昌五輪のスピードスケート男子団体追い抜きで、銅メダルを獲得したオランダのメンバーが試合後、記者会見場で犬肉を食す韓国の文化に異議を唱えた。犬肉問題をめぐっては、米CNNテレビなど欧米メディアがこぞって批判しているほか、カナダの女性スケート選手が五輪の合間をぬって犬を保護するなど、国際的に脚光を浴びている。

 韓国の英字紙「コリア・タイムズ」(電子版)によると、オランダのスケート選手、ヤン・ブロクハイゼン(28)は試合後の記者会見場で、「この国(韓国)では犬をより良く扱ってほしい」と強く訴えた。韓国紙、中央日報(電子版)によれば、通訳が当初、「犬を食用にしないでください」と誤訳したこともあって、発言が一段と注目された。

 コリア・タイムズ紙によると、ブロクハイゼンの発言後、韓国人のネットユーザーなどからは「人種差別だ」「他国の文化に無知」といった声が上がった。「国際オリンピック委員会(IOC)に報告すべきだ」との声も出たという。ブロクハイゼンは22日、自身のツイッターで「韓国人に謝罪したい。あなたたちや国(韓国)を侮辱する意図はなかった」と述べながらも、「私は動物の幸福を大事にしたい」と、改めて動物擁護の姿勢を打ち出した。

 母国オランダでは、平昌五輪を取材する記者が自国選手に対し「犬肉を使ったサンドイッチを贈る」などと、冗談ともつかぬ発言をするほどこの問題は注目の的だ。CNNも犬肉を食すことについて「五輪の陰で暴虐的な」慣習だと報じている。一方、中央日報は、ブロクハイゼンら4人が五輪会場近くの祝勝会場で授与された記念品をファンに見せようとして投げた際、韓国人を負傷させたと報じた。

 ファンが記念品を互いに手渡しして見ることができるよう、投げたわけだったが、記念品が重く、2人が負傷したという。(五輪速報班)

<平昌五輪>また「犬肉」問題…オランダ選手の一言から(安室 奈美恵、埼玉県)

また犬肉問題だ。2018平昌(ピョンチャン)冬季オリンピック(五輪)の開催中、韓国の犬肉食用文化が話題になっている。

21日に江陵(カンヌン)スピードスケート場で開かれた平昌五輪男子団体追い抜きで銅メダルを獲得したオランダのヤン・ブロクハイゼンは公式記者会見で「この国で犬をより良く扱ってほしい」(Please treat dogs better in this country)と英語で語った。ブロクハイゼンは記者会見で質問が終わると、席を外す直前に笑いながら冗談を言った。

これを通訳が「犬を食用にしないでください」と伝え、記者会見場はざわついた。記者会見が終わった後、通訳が「誤りがあった。犬をより良く扱ってほしいという意味だった」と訂正した。しかし前者であれ後者であれ五輪メダリストの公式記者会見場で話す言葉ではなかった。最近、平昌五輪で韓国を訪問した外国人らが韓国の犬肉食用文化について話している。こうした状況でブロクハイゼンの発言は敏感な反応を招くしかなかった。

五輪主管放送局の米NBCをはじめ、AP通信、米国のFOXニュース、USAトゥデイ、英国のESPN、インディペンデント、デイリーメール、ミラーなどの海外メディアは平昌五輪期間、韓国の犬肉食用文化について報道した。実際、江陵の中央市場に行くと、取材陣が市場の中の食堂で「犬肉はありますか」と尋ねているのを目撃した。

韓国で国際行事が開催されるたびに海外メディアは犬肉食用問題を扱う。ESPNは22日の報道で「なぜ犬肉が五輪で話されるのか、なぜ犬肉文化は変わっているのか」と題して韓国の犬肉食用文化を深く分析した。報道によると、平昌五輪競技場から5分の距離には「栄養スープ(nutritious soup)」と表示した犬肉食堂がある。ESPNは「犬肉食用文化は西洋人には拒否感を抱かせる。しかし最近では韓国で犬肉を食べない人が増えている」とし「主に若い世代がそうだ。このため犬肉食堂は次々と閉店している」と説明した。

これに先立ちNBCは「五輪の厳重取り締まりはメニューから犬肉を追放できなかった」と題した記事で「平昌五輪期間に販売を減らそうとする政府の圧力と財政的支援にもかかわらず、韓国の犬肉食堂は伝統を守っている」と報じた。実際、平昌郡は昨年、看板に書かれた「ケコギ(犬肉)」「補身湯(ポシンタン)」を「栄養湯(ヨンヤンタン、栄養スープ)」など他の名称に変える食堂に最大1000万ウォン(約100万円)を支援した。

USAトゥデイは五輪開幕前日の8日、「犬肉が体に良いと信じているため韓国では随所に犬肉食堂があり、毎年250万匹が食肉処理される。オリンピック競技場付近の食堂でも犬肉を販売している」と伝えた。米CNNのアンカーは11日、CNNのホームページに「五輪の影に隠れた残酷な犬肉取引」とし、韓国の犬肉食用文化を非難した。

韓国政府は1986年ソウルアジア競技大会と1988年ソウル五輪当時、犬肉の販売を禁止した。その後、食堂は「補身湯」という商号の代わりに「栄養湯」「四節湯(サチョルタン)」「補養湯(ボヤンタン)」のような新しい表現を使い始めた。しかし今回の五輪では犬肉販売を禁止する政策はない。韓国動物保護連合は先月、「平昌五輪をきっかけに世界の人々から非難を受ける韓国の犬肉食用文化が終息することを望む」とし、デモを行った。

平昌五輪 “前科”のあるオランダ選手が侮辱ポーズ? 4年前の事件を根に持つ韓国国内で批判が殺到 「疑惑、中指、韓国」

 平昌冬季五輪のスピードスケート・ショートトラック男子1500メートルで銀メダルを獲得したシンキー・クネフト(オランダ)が表彰台で、優勝した林孝峻(韓国)に向けて“中指”を立てて侮辱したとの疑惑が浮上し、韓国国内で批判が殺到している。

 0秒07差で敗れた10日の競技後のセレモニーで、クネフトは林の右側に立って肩を組み、右手に平昌五輪の公式マスコット「スホラン」のぬいぐるみを持っていた。韓国の英字紙、コリア・タイムズなどに掲載された写真では、クネフトの右手の中指が立てられ、林を指しているように見える。

 韓国国内で批判がわき上がると、クネフトは翌11日に行われたメダル授与式の際、「中指を立てているように見えたかもしれないが、わざとではない。写真だと印象が悪いが、意図的ではない。僕はただメダルを持っていただけだ」と弁解したという。

 しかし写真が撮られたのはメダル授与式の前日のセレモニーで、まだメダルは与えられていない。「メダルを持っていただけ」というクネフトの弁明と矛盾する。しかもクネフトには、韓国国民がいまだに根に持っている“前科”があることから、簡単には疑惑は晴れない。

 2014年にドイツ・ドレスデンで開催された欧州選手権。男子5000メートルリレーでロシアに敗れたクネフトは、ロシアの最終走者、ビクトル・アンをにらみながら両手の中指を立て、個人総合の銅メダルを剥奪された。

 実はビクトル・アンはロシアに国籍変更した元韓国人。2006年トリノ五輪では安(アン)賢洙(ヒョンス)として、1000メートル、1500メートル、5000メートルリレーの3冠を達成した。ロシア国籍となった後も、韓国国内では「ショートトラックの皇帝」と呼ばれてきた。

 今年1月には、サッカーの親善試合でコロンビア選手が人種差別的ジェスチャーをしたとして韓国国内で批判がわき上がった。コロンビア協会の謝罪にも、さらなる強硬措置を求める声が挙がった。

 平昌五輪でも、選手村でフリースタイルスキー男子モーグルの西伸幸が被っていたスイスで購入した帽子のデザインが、旭日旗を連想させるとしてかみ付き、謝罪に追い込んだ。

 コリア・タイムズは「多くの韓国人は、クネフトのかつての不謹慎な行為を納得していない」と指摘した。侮辱や人種差別には“敏感”なだけに、クネフト問題もしばらく尾を引きかねない。 (五輪速報班)